全身の特徴的な抜け毛でインパクトが大きい、ライコイ(リュコイ・リコイ)という猫種。
自然の突然変異によって抜けてしまった被毛は、可愛らしくもあり、人によっては少し怖く感じることもあるでしょう。
日本で出会える機会は多くありませんが、実はとても人懐っこく優しい性格の持ち主。
今回はライコイの特徴や性格・習性などを理解して、ライコイのことを深く知っていきましょう。
この記事の結論
- ライコイは1本の毛にいくつもの色が混じっている、「ローン」という被毛パターンを持つ
- 生後3週間後から徐々に毛が抜けていき、最終的には全身に抜け毛が見られる
- ライコイはまだ登録されたばかりの猫種で、寿命や病気など、不明な点も多い
- 被毛のケアはブラシを使うよりも、濡れタオルなどで行うと良い
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目次
ライコイの特徴
ライコイの特徴は、何と言ってもその被毛にあります。
まずは1本の毛にいくつもの色が混じっている、とても珍しい「ローン」という被毛パターンです。
そして生後3週間頃から被毛が抜けていき、顔を中心として抜けて最終的には全身の抜け毛が見られるようになります。
実はライコイという名前にも特徴があり、ギリシャ語で狼を意味する「Lykoi」が名前の由来となっています。
穏やかで社交的な性格
警戒心は強いが、懐きやすい
大きく鳴くことは少ない
運動量は一般的
その他情報
原産地 | アメリカ合衆国 |
猫種公認団体 | FIFe,GCCF,TICA |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 不明 |
なりやすい病気 | 腎臓病,皮膚病 |
参考価格 | 100万円前後 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | シングルコート |
毛色 | ブラックローン |
毛の長さ | 短毛 |
ライコイの身体的特徴
見た目は野性味のあるワイルドなライコイですが、小柄で細身の体です。
顔は三角形で小さく、大きい耳は先端に向かって細くなっています。
パッチリとした目がつり目気味な部分もライコイの特徴です。
ライコイのサイズ(体高・体重)
体高 | 20cm前後 |
体重 | 2kg~4.5kg |
狼という意味を持つライコイですが、体はあまり大きくない猫です。
体高は20cm前後ほどで、体重も2kg~4.5kg程度というのが一般的。基本的に体が小さい猫種だと言えます。
名前は強そうなライコイですが、実際には狼のような大きさはもちろんなく、可愛らしいサイズ感です。
ライコイの毛色・被毛
前述したように、ライコイの毛色は特徴的なローンというパターンとなっています。
ローンというのは白い毛と黒い毛が交互に混じっている状態で、これがライコイの特徴的な見た目を表しています。
被毛は生後3週間頃から目や鼻、口周りを中心として少しずつ毛が抜けていきます。
その後も徐々に全身の毛が抜けていく、というのが一般的です。
これには個体差があるため、ほとんど抜け毛はなく、毛量がしっかりとある子も存在します。
ライコイの運動能力
多くの運動量は必要としませんが、運動不足はストレスの原因にもなり得ます。
飼い主さんのことが好きな猫種なので、一緒に遊ぶ時間を作ってコミュニケーションを取ることで必要な運動量は満たせるでしょう。
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ライコイの遺伝子
個体によっては全身が被毛で覆われている子もいれば、ところどこが部分的に抜け毛のようになっている子もいます。
これには個体差があるものの、いずれにしても被毛のない代表的な猫種との繋がりはない、と言われています。
また、ライコイの特徴的なこの被毛については、テネシー大学の研究によって「被毛の生成に必要な成分が全て欠如している」ということがわかっています。
生まれてから一定期間が経つと徐々に抜け毛が見られるのは、被毛を維持するための成分バランスが欠けているため、ということもわかっています。
ライコイの平均寿命
ライコイは2012年にTICAへと登録されたばかりで、まだまだ歴史の浅い猫種です。
そのため平均的な寿命は判明しておらず、現在のところまだ不明だと言えるでしょう。
海外では現在のところ、一般的な猫種の平均寿命である12歳~15歳程度ではないかと言われています。
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ライコイの注意したい病気
特徴的なその被毛は、皮膚へのダメージが伝わりやすい少なさになりがちなライコイ。
様々な皮膚病への注意が必要で、日頃のケアもより一層注意しなければいけません。
また、一般的な猫同様に、下部尿路疾患にも注意が必要です。腎臓病なども気をつけておきましょう。
日頃から愛猫の様子を観察しておき、異変があればすぐに動物病院を受診することが大切です。
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ライコイの性格・習性
見た目はどこか怖さも持ち合わせているライコイですが、実はとても優しい心の持ち主です。
そんなライコイの性格をひとつずつ確認してみましょう。
穏やかで愛情深い
非常に穏やかな性格で飼い主さんへの愛情も深く、一緒に遊ぶことも大好きな猫種。
見た目の怖さとは裏腹に心はとてもキレイで、飼い主さんへの愛情がとても深いことがわかっています。
長く一緒に生きていく上で、これでもか!というぐらいに懐いてくれるでしょう。
最初は警戒心の強さが目立つ
ただ、その一方で警戒心が強い一面もあり、お迎えしてからすぐは警戒されることも少なくないでしょう。
猫は本来、環境が変わることに多大なストレスを覚える動物であるため、簡単には受け入れられません。
最初こそこの警戒心を解く必要はありますが、徐々に仲良くなっていくことが暮らしていく上でのポイントです。
警戒心が解ければ社交性は高い
この警戒心が解ければ、とても人懐っこくなり、他の動物であっても仲良くなれます。
ライコイが好むのは人間だけではなく、他の動物に対しても社交的で愛情深いということ。
先住猫や他の動物がいても一緒に仲良く暮らすことができるため、動物好きのご家庭にもぴったりですね。
ライコイを買うのに向いている人の特徴
ライコイのお迎えはどのような人が向いているのでしょうか。
どんな人・条件でも飼えるわけではないので、特徴を把握しておきましょう。
多頭飼育を検討している人
飼い始めは警戒心高めなライコイですが、信頼関係を築けると飼い主さんはもちろんのことほかの猫や動物とも仲良くできます。
そのため、これから多頭飼育を考えている人に向いています。
ただし、いきなり放し飼いにして生活をさせるのは禁物です。
最初はケージに入れて接触しないようにし、徐々に仲良くなれるように工夫してあげましょう。
猫と一緒に遊ぶことが好きな人
ライコイは活発ではありませんが、飼い主さんとのコミュニケーションを好みます。
おもちゃを使って一緒に遊んであげると喜びます。
体を動かすことはストレス発散や運動不足の解消にもなるので、毎日遊ぶ時間を設けましょう。
丁寧なお手入れができる人
ライコイは徐々に全身の毛が抜けていく特殊な猫種です。
そのため、ほかの猫と同じようにブラッシングをすることはNGで、肌にダメージを与えないように慎重に行う必要があります。
後述しますが、丁寧かつ適度なブラッシングのほかに濡れタオルなどで優しくケアするなどの工夫が大切になります。
ライコイの誕生の歴史
ライコイの元となった猫種は2種類存在し、その1つがアメリカに住むパティ・トーマス氏の飼い猫。
2つ目が、こちらもアメリカのテネシー州に住む、スフィンクスのブリーダーであるゴブル夫妻の飼い猫です。
このどちらの猫も「毛が薄い猫」という特徴がありましたが、当時は接点もありませんでした。
その後、最初こそ関わりがなかったものの、共通の友人であるシェリル・カー氏によって2組は出会います。
こうして出会った子たちはどちらも「毛が薄い猫」という特徴を持っていたため、病気ではないのかと検査を行いました。
その結果、特に異常が見られなかったため、2011年の秋頃から新たな猫種として認められるべく、繁殖がスタート。
こうして誕生したライコイは、TICAによって2012年にマイナー猫種として認められました。
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ライコイの飼い方
一度気に入ったら他の猫種ではなかなか見られない、特殊な見た目のライコイ。
お迎えが決まったときに、何に気をつけるべきなのかをまとめました。
特に特徴的な被毛のケアを中心として、お迎え前に確認しておきましょう。
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被毛のお手入れはやりすぎ注意
被毛がほとんど抜けていない子ならいいのですが、通常通り抜けている子に関しては、お手入れのやり過ぎに注意しましょう。
被毛が薄いということは、直接肌に触れてしまうお手入れになりがちです。
頻繁にブラッシングをするなど、必要以上のお手入れは肌を傷つけてしまう原因になります。
極端にお手入れしないのも問題ですが、やり過ぎにも注意してケアしてあげましょう。
ブラッシングではなく濡れタオルなどでもOK
ブラッシングのやり過ぎや力を入れたブラッシングは逆効果なので、場合によっては濡れタオルなどでのケアでも良いでしょう。
多少の汚れであれば濡れタオルで拭くだけでも効果がありますし、ブラシによって傷つける可能性も少なくなります。
ただし、濡れタオルでのケアについても力を入れるのはNG。優しく拭いてあげましょう。
いずれにしても日頃からケアをし、体に変化がないかを確認する習慣のひとつとしても大事です。
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室内飼いでリスクを軽減する
被毛が少ないため、冬場は体温が奪われやすいライコイは、室温・湿度の管理がとても重要。
外飼いではリスクが高まってしまいますので、室内飼いで温度管理も行ってあげましょう。
寄生虫や感染症、事故などを防ぐためにも室内飼いがおすすめです。
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被毛が薄くリスクが高いため、定期的な健康診断が大事
被毛が薄いことで肌へのダメージには要注意し、リスクの高さを理解しておくことが大切。
ライコイ自体の歴史が浅いため、どんな病気にかかりやすいか、何に気をつけるべきか、といったデータはまだ揃いきっていません。
突然の体調変化を見逃さないためにも、日頃から愛猫の様子をチェックしておくのと同時に、定期的な健康診断が大切です。
気になったことがあればすぐに動物病院を受診するのはもちろんのこと、定期的に診てもらうことで自分では気づけないポイントも早期発見できることがあります。
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ライコイにおすすめのキャットフード3選
GO! SOLUTIONS 皮膚+被毛ケア キャットフード
20年以上にわたってペットの栄養に関する専門知識を持つ、GO! SOLUTIONSの被毛ケアキャットフード。
厳選した食材で体の内側から皮膚・被毛を健康に保つ、最適なレシピで作られています。
オメガ脂肪酸・プロバイオティクス+プレバイオティクス・バランスの取れたタンパク質などが中心。
副産物はもちろんのこと、人工保存料・香料・着色料などは不使用です。
対象年齢 | 全年齢 |
---|---|
内容量 | 500g |
原産国 | カナダ |
主原料 | サーモン生魚、サーモンミール |
その他原材料 | エンドウ豆、タピオカ、チキンミール、レンズ豆、チキン脂肪、フラックスシード、エンドウ豆繊維、ナチュラルフレーバー(チキン由来)、リンゴ、ニンジン、クランベリー、乾燥チコリ根、乾燥ラクトバチルス・アシドフィルス発酵生成物、乾燥エンテロコッカス・フェシウム発酵生成物 |
注意したい原材料 | なし |
安全性の高い添加物 | リン酸、塩化ナトリウム、ビタミン類(ビタミンEサプリメント、ナイアシン、L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸塩(ビタミンC源)、硝酸チアミン、ビオチン、ビタミンAサプリメント、d-パントテン酸カルシウム、β-カロテン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ビタミンB12サプリメント、ビタミンD3サプリメント、葉酸)、ミネラル類(タンパク質キレート鉄、タンパク質キレート亜鉛、タンパク質キレートマンガン、タンパク質キレート銅、亜セレン酸ナトリウム、ヨウ素酸カルシウム)、タウリン、塩化カリウム、DL-メチオニン、塩化コリン、ユッカシジゲラ抽出物、酸化防止剤(ミックストコフェロール) |
注意したい添加物 | なし |
100gあたりのカロリー | 412kcal |
1日あたりの価格(体重5kgの場合) | 238円/73g |
定期販売 | Amazon定期便あり |
フード目的 | 一般食(AAFCO基準) |
フードの種類 | ドライ |
ロイヤルカナン ヘアー&スキンケア
健康な被毛を維持するために、各種ビタミンB群・アミノ酸類・ミネラル類などを配合。
ヘアー&スキンケアというだけあって、皮膚・被毛の健康維持を目的とした最適な栄養バランスです。
オメガ3脂肪酸&オメガ6脂肪酸や消化率の高いタンパク質などで、健康な被毛と皮膚の再生を維持してくれます。
対象年齢 | 1歳以上 |
---|---|
内容量 | 2kg |
原産国 | フランス |
主原料 | 肉類(鶏、七面鳥) |
その他原材料 | 動物性油脂、超高消化性小麦タンパク、米、植物性繊維、コーン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、小麦、酵母および酵母エキス、コーンフラワー、コーングルテン、ビートパルプ、大豆油、魚油(オメガ3およびオメガ6不飽和脂肪酸源)、ルリチシャ油 |
注意したい原材料 | なし |
安全性の高い添加物 | アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-システイン)、ミネラル類(Cl、K、Ca、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、葉酸、A、ビオチン、B12、D3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) |
注意したい添加物 | なし |
100gあたりのカロリー | 415kcal |
1日あたりの価格(体重5kgの場合) | 155円/59g |
定期販売 | - |
フード目的 | 総合栄養食 |
フードの種類 | ドライ |
ハッピーキャット アトランティックサーモン
欧州ペットフード工業連合会(FEDIAF)が定める栄養基準を満たし、健康維持を目的としているキャットフード。
このアトランティックサーモンは、皮膚・被毛の健康を維持するため、オメガ3脂肪酸を豊富に含むサーモンを中心としています。
さらにはビタミンやミネラルが豊富とされているえんどう豆、毛艶に良いとされる植物オイルを厳選して配合しています。
対象年齢 | シニア猫 |
---|---|
内容量 | 1.3kg |
原産国 | ドイツ |
主原料 | ポルトリープロテイン、サーモンミール |
その他原材料 | コーン粉、米粉、コーン、ポルトリー脂肪、ポテトフレーク、グリーブス(脱脂ハラミ肉)、ライスプロテイン、ひまわり油、リグノセルロース、加水分解フィッシュ、ビートファイバー、菜種油、全卵パウダー、サッカロマイセスセレビシエ、アップルポマス、キャロット、海藻、亜麻仁、ハーブミックス(ミルクシスル、アーティチョーク、タンポポ、ショウガ、カンバ葉、ネトル、カモミール、コリアンダー、ローズマリー、セージ、リコリス根、タイム)、チコリパウダー、ユッカシジゲラ、えんどう豆フレーク、ビーツパウダー、緑イ貝、イースト抽出物 |
注意したい原材料 | なし |
安全性の高い添加物 | 塩化カリウム、塩化ナトリウム、グルコサミン、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビオチン、Dパントテン酸カルシウム、ナイアシン、ビタミンB12、ビタミンC)、ミネラル類(鉄、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、その他栄養素(DLメチオニン、タウリン、コリン)、天然由来トコフェロール |
注意したい添加物 | なし |
100gあたりのカロリー | 367.5kcal |
1日あたりの価格(体重5kgの場合) | 200円/65g |
定期販売 | 300g:1,210円(税込)/1.3kg:3,993円(税込)/4kg:8,470円(税込) |
フード目的 | 一般食(FEDIAF基準) |
フードの種類 | ドライ |
ライコイの価格
ライコイは歴史がとても浅く、繁殖・飼育するブリーダーの数もまだまだ少ない状況です。
そのため価格は言い値になることも多く、現時点でお迎えするには100万円以上かかることも考えられます。
海外ブリーダーのみということはありませんので、日本国内からお迎えする機会もあるでしょう。
ただし、いずれにしてもライコイをお迎えするには個体価格が高くなりがちである、ということは覚えておきましょう。
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この記事の執筆者
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