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失敗しない犬の多頭飼い完全ガイド|相性・環境・注意点まで徹底解説

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犬の多頭飼い

犬を多頭飼いすると、にぎやかで楽しい毎日が待っています。しかし、相性が悪かったり、しつけが行き届かなかったりすると、トラブルに発展することも。

この記事では、犬の多頭飼いに向いているケースや犬種の相性、必要な準備、トラブルを防ぐコツまで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。

これから多頭飼いを考えている方も、すでに実践している方も必見の内容です。

この記事の結論

  • 多頭飼いは犬同士の社会性を育て、生活に活気を与える選択
  • 相性や性格の見極め、スペース確保が円満な共存の鍵となる
  • トラブル回避には序列や慣らし方など段階的な対応が重要
  • 年齢差や性別に配慮しつつ、公平な愛情を注ぐことが成功の要

nademo編集部

担当執筆者

nademo編集部

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愛犬・愛猫との新しい生活を応援する、大切な情報や豆知識をご紹介しています。

目次

犬の多頭飼いとは?その魅力と現実

短毛犬種

犬の多頭飼いとは、2頭以上の犬を同時に家庭で飼育することを指します。にぎやかで楽しい日常が手に入る一方で、飼い主にかかる責任や負担も増えるのが実情です。

犬同士が遊び相手や仲間になってくれるため、留守番時の孤独感を軽減できたり、社会性が自然と身についたりといった利点があります。

一方で、犬同士の相性が悪ければケンカやストレスの原因になることも。多頭飼いは単に「犬が好き」というだけでは難しく、準備と覚悟が欠かせません。

多頭飼いのメリットと楽しさ

多頭飼いには、飼い主と犬の双方にとって多くのメリットがあります。

  • 犬同士が遊び相手になる
  • 社会性が自然と育まれる
  • 飼い主に対する依存が軽減されやすい
  • 犬同士の絆を間近で見られる感動

1頭飼いでは味わえない賑やかな日常や、仲睦まじい姿を見られる喜びは、多頭飼いならではの魅力です。留守番の時間が長くても、寂しさが緩和される点も見逃せません。

多頭飼いのデメリットと苦労

多頭飼いには喜びだけでなく、苦労もつきものです。特に最初は犬同士の相性や距離感を見極めるのが大変で、トラブルが起きやすい時期でもあります。

  • 食事やトイレなど、世話が2倍以上に
  • しつけに一貫性が求められる
  • ケンカや上下関係のトラブル
  • 動物病院やペットホテルの費用負担が増加

一度に複数の犬をコントロールするには、飼い主の観察力と根気が不可欠です。多頭飼いの現実を理解し、継続できる体力・時間・経済力を確保することが重要です。

多頭飼いが向いている家庭の特徴

すべての家庭が多頭飼いに向いているわけではありません。以下のような特徴を持つ家庭は、多頭飼いがうまくいく傾向があります。

  • 十分な生活スペースがある
  • 複数の犬に対応できる経済力がある
  • 家族の協力体制が整っている
  • しつけや健康管理に手間を惜しまない

特に、犬同士が落ち着いて過ごせる環境作りや、個別に目を配る配慮ができるかどうかが成功のカギとなります。安易な気持ちではなく、計画的に迎える準備が求められます。

犬を多頭飼いするメリット

多頭飼いに向いていない特徴を持っている子や、犬種は注意すべきポイント。ですが、多頭飼い自体をおすすめできないというわけではなく、メリットもたくさんあります。

社会性が育まれる

喧嘩の程度や吠え癖の修正、犬同士ではどういったやり取りや関わりが適切なのかを、身を持って知ることが重要です。

単独飼いのケースで社会性を育むためには、散歩やドッグランなどで他の犬と触れ合う必要があります。

その点、多頭飼いであれば基本的に他の犬と同じ空間にいるため、社会性が育まれやすいです。

その分、他の犬との相性はとても重要ですが、多頭飼いだからこそのメリットと言えるでしょう。

一緒に遊べて運動できる

「朝晩の散歩は日課にしている」という飼い主さんは多いでしょうが、犬種によっては時間が足りないと感じる子もいます。

ですが、どうしても長時間の散歩ができないという場合に、多頭飼いならば犬同士で遊ぶことができます。

ときには喧嘩をしてしまうこともあったりやりすぎることもあるため、完全に目を離しっぱなしにするわけにはいきませんが、ストレス解消にも有効的な手段です。

運動不足が解消されると問題行動を起こしづらくなりますし、健康的にもなれます。

お留守番も寂しくない

日中はお仕事をしているという飼い主さんも多いでしょうし、単独飼いには愛犬の孤独な時間というのも当然あります。

家族で暮らしているならば時間をうまくずらすこともできるかもしれませんが、孤独な時間は存在するでしょう。

そんなときにも、多頭飼いならば犬同士で遊ぶことができて、寂しさを紛らわすことができます。

ただ多頭飼いと言えど、飼い主さんが不在の時間が長すぎるのはよくありませんので、長期のお留守番はもちろんNGです。

飼い主さん自身も楽しい

飼い主さんにとっての一番のメリットは、「自分自身が楽しく生活できる」という点かもしれませんね。

多頭飼いとなればお世話がそれだけ増えて大変ですが、楽しみもより一層と増えます。

たくさんの愛犬たちに囲まれて生活できる、というのは愛犬家の方にとって憧れのひとつでしょう。

犬を多頭飼いするデメリット

多頭飼いによるメリットがあるのと同時に、デメリットだと感じられるポイントもご紹介します。

メリット・デメリットの両方を理解した上で、多頭飼いをすべきか考えると良いでしょう。

愛犬同士の相性が悪いと大変

一番の問題点として挙げられるのが、愛犬同士の相性が悪かった場合です。

多頭飼いに向いていない特徴を持つ子たちでは、喧嘩をしてしまったり、攻撃をしてしまうことがあります。

ドッグフードやおもちゃを独占してしまったり、他の犬に敵意むき出しで吠えてしまう、引っ掻いてしまう、噛み付いてしまうなど。

仲良く一緒に暮らせれば良いのですが、相性ばかりは実際に過ごしてみないとわからない部分です。そのため、相性が悪い場合も想定しなければなりません。

しつけやケアが大変

多頭飼いをするということは、各愛犬に対してのしつけ・トレーニングやケアが必要になるということです。

犬を飼うのが初めての方であれば、同時に複数の愛犬へと同じようなケアをすることは難しいでしょう。

慣れている人でも最初は大変に感じるものです。また、慣れていたとしてもケアに必要な時間は一生涯確保しなければいけません。

特に慣れていない人、しつけやケア、コミュニケーションの時間が十分に取れない人はやめておいた方が良いでしょう。

出費が増える

愛犬1匹に対して、1か月にかかってくる出費は約1万円です。日常的に必要となるドッグフードやお水、ケージやトイレシート、そして病気やケガなどの治療費。一生涯では200万円~300万円かかってくるのです。

1匹増えればその分、これらの出費は倍になると考えておくべきでしょう。使い回せるものもありますが、治療費などはその限りではありません。

特に病気や怪我などの治療費は高額になるケースもあるため、ペット保険への加入も合わせて考えるのがおすすめです。

ストレスを抱えないスペースが必要

多頭飼いをするならば、愛犬1匹ごとにストレスを感じにくいだけのスペースを確保してあげましょう。

狭い空間で多頭飼いをすることは犬にとって劣悪な環境です。ストレスがたまりますし、病気がちになることもあります。

本来、犬は縄張りを大事にする動物なので、少なくとも1匹ずつのケージが必要です。

犬の多頭飼いに向いている犬種・性格

長毛犬

犬の多頭飼いでは、犬種や性格の相性が非常に重要です。同じ犬種同士でもうまくいくとは限らず、個々の気質を理解したうえでの組み合わせが求められます。

争いを避けるには、攻撃性の低い穏やかな性格の犬が好まれます。また、リーダーシップを発揮できる飼い主が、犬同士の関係をうまく導くことも重要です。

多頭飼いに向いている犬種とは?

多頭飼いに不向きな犬種がいる一方で、社交的で温厚な性格の犬種は多頭飼いに向いています。

もちろん個体差はありますし、生活環境やお世話の仕方によって変わってくることもある点は理解しておきましょう。

トイ・プードル

非常に賢く、飼い主や他の犬とのコミュニケーションを積極的に取ろうとする社交性の高い犬種です。

人懐っこく甘えん坊な一方で、他の犬に対しても友好的に接することが得意です。遊び好きで順応性が高く、新しい環境や家族にも比較的早く馴染むことができます。

攻撃性や縄張り意識が低く、他の犬とのトラブルを起こしにくいため、多頭飼いに向いています。

また、知性が高いため、多頭飼育における共有スペースや遊びのルールなどを覚えやすく、飼い主の指示にも従順である点が多頭飼いを円滑にする上で有利に働きます。

好奇心が強く、非常に賢い

他人や犬に対しても懐く

臆病な面もあるため吠えやすい

とにかく体を動かすのが大好き

 その他情報

原産地 ドイツ,フランス
犬種グループ 9G:愛玩犬
大きさ 超小型
平均寿命 12歳~15歳
なりやすい病気 膝蓋骨脱臼,流涙症,白内障,副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群),外耳炎
参考価格 30万円前後
       

被毛

抜け毛 少ない
毛質 シングルコート
毛色 ブラック,ホワイト,シルバー,グレー,アプリコット,ブラウン,ブルー,カフェ・オ・レ,クリーム

体高

男の子24cm~28cm
女の子24cm~28cm

体重

男の子3kg~4kg
女の子3kg~4kg

ミニチュア・ダックスフンド

胴長短足という体型の中ではもっとも有名とも言えるダックスフンド。その中でも、中程度のサイズなのがミニチュア・ダックスフンドです。

生まれついての友好的な性格により、小さな頃から一緒に過ごすことで仲良く生活できる犬種でもあります。

少し頑固なところもありますが、順応性の高い犬種でもあることから多頭飼いにも向いています。

好奇心旺盛でいたずら好き

人懐っこく甘えたがり

頑固で警戒心が強く、吠えることも多い

頭と体の両方を動かすことが好き

 その他情報

原産地 ドイツ
犬種グループ 4G:ダックスフンド
大きさ 小型
平均寿命 12歳~16歳
なりやすい病気 皮膚病,外耳炎,椎間板ヘルニア,腫瘍,眼疾患,副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群),進行性網膜萎縮症(PRA)
参考価格 30万円前後
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 ダブルコート
毛色 レッド,イエロー,シルバー,ゴールド,ブラック&タン,チョコレート&タン,ブラック&イエロー,チョコレート&イエロー

体高

男の子21cm~24cm
女の子21cm~24cm

体重

男の子3.5kg~4.8kg
女の子3.5kg~4.8kg

ポメラニアン

ドイツ原産のスピッツ系犬種であるポメラニアンは、飼い主さんに甘えたがりでなおかつ仲間意識も強い犬種です。

ほかの犬とも基本的に仲良くできる傾向にあるため、友好的な関係を築いていくことができるでしょう。

環境の変化に弱く縄張り意識も強いところがあるので、小さな頃から社会化トレーニングは必要不可欠でしょう。

人間好きで活発な性格

甘えん坊でとても懐きやすい

警戒心から吠えやすい

遊ぶのが好きなので運動量も多い

 その他情報

原産地 ドイツ
犬種グループ 5G:原始的な犬・スピッツ
大きさ 超小型
平均寿命 12歳~15歳
なりやすい病気 難聴,高眼圧症,皮膚病,外耳炎,骨折,脱臼
参考価格 30万円~100万円
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 ダブルコート
毛色 ホワイト,ブラック,ブラウン,レッド,オレンジ,クリーム,セーブル,ブラック&タン,ブラウン&タン,スポット,ブリンドル

体高

男の子18cm~24cm
女の子18cm~24cm

体重

男の子1.5kg~3kg
女の子1.5kg~3kg

ビション・フリーゼ

マルチーズやボロニーズ、ハバニーズなどと同じグループに所属しているのが、真っ白な被毛を持つビション・フリーゼです。

体重3kg程度の超小型犬サイズから10kg近いサイズになることもあり、性格は人懐っこく陽気です。

人間好きなだけでなく動物好きな性格も相まって、多頭飼い時にも問題なく過ごせるでしょう。

陽気な性格でとても人懐っこい

人間や動物が大好きで懐きやすい

無駄吠えは少なく、しつけもしやすい

運動能力はとても高い

 その他情報

原産地 フランス,ベルギー
犬種グループ 9G:愛玩犬
大きさ 小型
平均寿命 13歳~16歳
なりやすい病気 膝蓋骨脱臼,外耳炎,尿路結石症
参考価格 20万円~40万円
       

被毛

抜け毛 少ない
毛質 ダブルコート
毛色 ホワイト

体高

男の子23cm~30cm
女の子23cm~30cm

体重

男の子5kg~10kg
女の子5kg~10kg

ラブラドール・レトリーバー

温厚でフレンドリーな性格で知られ、人間だけでなく他の犬に対しても非常に友好的かつ忍耐強く接することができます。

攻撃性や警戒心が極めて低く、誰とでも仲良くできる協調性の高さを持ち合わせています。

群れの一員として他の犬と一緒に活動することを好むため、多頭飼いにおいて互いに良い遊び相手となり、適度な運動や精神的な充足感を得やすいです。

家族に対する愛情も深く、新しい犬を迎えても愛情が薄れるというよりは、家族全体で新しい仲間を受け入れようとする寛容さがあります。

この穏やかさと社交性が、多頭飼いを成功に導く大きな要因となります。

学習能力がとても高く、従順な性格

とても懐いてくれる

あまり多くはない

高くないが、十分なお散歩が必要

 その他情報

原産地 カナダ
犬種グループ 8G:7グループ以外の鳥猟犬
大きさ 大型
平均寿命 10歳~13歳
なりやすい病気 外耳炎,股関節形成不全,白内障,緑内障,胃拡張捻転症候群
参考価格 20万円前後
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 ダブルコート
毛色 ブラック,イエロー,チョコレート

体高

男の子56cm~57cm
女の子54cm~56cm

体重

男の子29kg~36kg
女の子25kg~32kg

ビーグル

元来パックで狩猟をしていた犬種であるため、他の犬と集まって行動することに慣れており、非常に協調性が高いです。

明るく陽気で好奇心旺盛な性格で、他の犬との遊びや交流を楽しむことを好みます。

攻撃性は低く、新しい犬が来ても比較的すぐに受け入れ、一緒に過ごすことを楽しむ傾向があります。

ただし、食べ物に対する執着心が強い個体がいるため、食事の管理には注意が必要ですが、それ以外の場面では他の犬と良好な関係を築きやすいです。

適度な運動量を確保し、一緒に遊ぶ時間を作ることで、犬同士の絆を深めることができる多頭飼いに向いた犬種と言えます。

やんちゃで遊ぶことが大好き

人見知りをせず、懐きやすい

寂しさから吠えることもある

太りやすく、運動量が十分に必要

 その他情報

原産地 イングランド
犬種グループ 6G:嗅覚ハウンド
大きさ 中型
平均寿命 12歳~15歳
なりやすい病気 椎間板ヘルニア,外耳炎,副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群),白内障,緑内障
参考価格 20万円~30万円
       

被毛

抜け毛 多い
毛質 ダブルコート
毛色 トライカラー,ホワイト&タン,ブラウン&ホワイト,レッド&ホワイト,レモン&ホワイト,オレンジ&ホワイト

体高

男の子33cm~40cm
女の子33cm~40cm

体重

男の子7kg~12kg
女の子7kg~12kg

相性がいい犬種の組み合わせ例

相性の良い組み合わせは、犬種だけでなくエネルギーレベルや性格にも左右されます。以下に一例を紹介します。

組み合わせ例特徴
トイ・プードル × キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル社交性が高く、お互いにストレスが少ない
柴犬(女の子) × ゴールデン・レトリーバー柴犬の独立性とゴールデンの温厚さがバランス良い
ラブラドール・レトリーバー × ビーグル遊び好き同士で相性が良い

大切なのは、「お互いの性格に無理がないか」を見極めることです。新しく迎える犬は、先住犬の性格を踏まえて選ぶと成功しやすくなります。

避けるべき犬種や性格の特徴

以下のような犬種や性格は、多頭飼いに慎重になるべきです。避けた方がいい例としては、以下のようなポイントです。

  • 攻撃性が強く縄張り意識が高い(例:土佐犬チャウ・チャウ
  • 飼い主に対して強い独占欲を持つ
  • 他の犬と距離を取りたがる性格(個体差あり)

また、同じ性格同士の組み合わせ(例:支配欲が強い同士、臆病同士)も衝突が起きやすいため要注意です。性格のバランスを取り、片方が控えめで受け入れ上手な犬だと多頭飼いがうまくいく可能性が高まります。

犬の多頭飼いで必要な準備と環境作り

犬

犬の多頭飼いを成功させるには、迎え入れる前の準備と住環境の整備が欠かせません。

限られた空間で複数の犬が快適に暮らすには、それぞれの安心できる場所や共有と専用のスペースの使い分けが必要です。

トラブル防止や健康維持のためにも、生活環境は整えておきましょう。犬の性格や年齢差に配慮して、ストレスの少ない導線を意識することが大切です。

生活スペースの確保とゾーニング

多頭飼いでは犬同士の距離感を保てる空間作りが重要です。常に一緒にいるとストレスの原因になるため、犬それぞれにパーソナルスペースを確保しましょう。

  • サークルやクレートを1頭ずつ用意
  • 食事・睡眠・トイレは明確にゾーニング
  • 来客時に一時的に隔離できる場所もあると便利

生活導線が交差しないよう工夫することで、無用な衝突を避け、安心して過ごせる環境が整います。

食事・トイレ・ベッドの数はどうする?

多頭飼いでは、「1頭につき1セット」が基本です。共有できるものもありますが、以下は分けるべきです。

アイテム推奨対応
フードボウル1頭ずつ別に設置、時間差も有効
トイレトレー最低頭数分以上を用意(理想は+1)
ベッド各犬が安心して使える個別のものを

特に食事時は、争いや盗み食いが起きやすい時間です。間隔をあけて与えるなどの工夫も必要です。

散歩や運動量の管理方法

犬種や年齢により、必要な運動量は異なります。多頭飼いでもそれぞれの運動ニーズに応える工夫が求められます。

  • 初心者は1頭ずつ時間を分けて散歩
  • 慣れてきたら2頭一緒に行く練習を
  • 遊び好きな犬には庭やドッグランで発散させる

無理に全員を同時に散歩させようとするとリードが絡んだり、危険を伴います。無理せず、それぞれに合った運動を心がけましょう。

犬の多頭飼いに失敗しないためのコツと心構え

犬

多頭飼いは準備と対応次第で大きく結果が変わります。失敗を防ぐためには、犬の性格・年齢差・導入のタイミングなどを十分に考慮することが大切です。

また、飼い主が犬同士の関係をうまく導くリーダーとなることが重要です。以下では具体的なコツを解説していきます。

迎え入れる順番とその影響

先住犬を優先することが、多頭飼い成功の大原則です。犬は上下関係を重視する動物のため、順番や立場に対して敏感です。

  • 先住犬が家に慣れ落ち着いてから新入りを迎える
  • 最初は別室で過ごし、徐々に顔合わせをする
  • 飼い主の声かけやスキンシップも、先住犬から行う

これにより、新入りは自然と序列を理解し、先住犬も安心感を得やすくなります。

トラブルを避ける接し方・慣らし方

多頭飼い初期は、犬同士の緊張が高まりやすい時期です。トラブルを防ぐためには、段階的な慣らしと公平な対応がカギになります。

  • 最初はケージ越しで対面
  • お互いの匂いを交換(タオルなどで)
  • 一緒に散歩や遊びを通じてポジティブな体験を共有

犬のペースを尊重し、無理に近づけないように注意しましょう。些細な争いも見逃さず、早期に対処することが重要です。

しつけやルールづくりのポイント

多頭飼いでは一貫性のあるしつけとルール設定が不可欠です。ルールが曖昧だと、犬同士で順位争いや混乱を招く可能性があります。

  • コマンド(例:「待て」「ダメ」)は全頭共通に
  • トラブル時は飼い主が明確に介入する
  • 吠えや甘噛みなどは1頭でも見逃さない

特に新入り犬には、先住犬がすでに覚えているルールを模倣させることで学習が早まります。根気よく、丁寧に対応しましょう。

筆者の実体験|2頭目を迎えた日の記録と工夫

筆者が2頭目を迎えた際、最も意識したのは先住犬の気持ちを最優先にすることでした。

初日は別室に新入り犬を隔離し、ケージ越しに短時間だけ対面させるスタイルを採用しました。翌日以降は、次のような工夫を実践しました。

  • 散歩は先住犬から先に連れて行く
  • おやつは2頭同時に、ただし先住犬を先に
  • おもちゃの取り合いを防ぐため、種類を変えて複数用意

結果、1週間ほどで自然と距離が縮まり、今では2頭仲良く並んで寝るまでに。慣れるまで焦らず、一日一日を観察しながら柔軟に対応することの大切さを痛感しました。

慣れるまでに時間がかかる子も当然いるでしょうが、適切な手順を踏んでお迎えすれば難しくはありません。

犬の多頭飼いのよくあるトラブルと対処法

犬

多頭飼いには多くの楽しさがありますが、避けて通れないのが犬同士のトラブルです。ケンカやしつけのズレ、ストレスによる体調不良など、さまざまな問題が発生します。

これらのトラブルは放置すると関係性の悪化や健康被害につながる恐れがあるため、早期発見と的確な対応が重要です。それぞれの問題について、以下で詳しく解説していきます。

ケンカが起きたときの対処法

犬同士がケンカを始めた場合、大きな声で止める・物理的に引き離すのは逆効果になることがあります。まずは落ち着いた声で名前を呼び、興奮状態を鎮めることが最優先です。

  • 落ち着いた声で呼びかけ、意識を逸らす
  • 手を出さず、ブランケットなどを間に入れて分離
  • 直後は両者を別室にし、冷却期間を設ける

再発防止のために、ケンカの原因(食べ物・おもちゃ・縄張り)を明確化し、環境の見直しを行うことも忘れずに。

片方の犬がストレスを抱えているサイン

多頭飼いでは、性格や立場の違いから一方の犬に負担が偏ることがあります。体調不良や行動の変化はストレスのサインかもしれません。

  • 食欲が落ちる、吐き戻す
  • トイレの失敗が増える
  • 隠れる、寝てばかりいる
  • 無駄吠えや噛み癖の悪化

原因が新入り犬であれば、距離を取る時間や個別のスキンシップでケアをしましょう。必要に応じて専門家(ドッグトレーナー等)への相談も視野に入れることが大切です。

しつけに差が出てしまうときの対処法

多頭飼いでは、犬によってしつけの進み具合に差が出ることが珍しくありません。個体差を理解しつつ、片方を責めない・焦らせないことが基本です。

  • 褒めるときは個別に、同じ基準で対応する
  • 教え方を変える(視覚型/聴覚型など)
  • 問題行動を「どちらかのせい」にしない

特に2頭目は先住犬を真似ることが多いため、先住犬のしつけの安定が鍵となります。一貫性のある対応を心がけましょう。

犬の多頭飼いに関するQ&A

多頭飼いを検討中の方から寄せられる質問の中でも、特に多いものを厳選してお答えします。年齢差や性別、新しい犬を迎えるタイミングなど、不安を抱える方が多いポイントを中心に、実際の飼育現場での知見も踏まえて解説していきます。

犬に年齢差があっても多頭飼いはできる?

犬の年齢差があっても、多頭飼いは可能です。ただし、体力や生活リズムの違いを考慮したケアが必要です。

  • 子犬とシニア犬では散歩量を分ける
  • それぞれの休息時間をしっかり確保
  • 若い犬の遊び相手として無理に老犬を巻き込まない

年齢差があることで、落ち着きと元気さのバランスがとれるというメリットも。無理をさせない配慮が大切です。

犬の多頭飼いは同性同士でもうまくいく?

同性同士でも多頭飼いは可能ですが、性格によって相性に差が出やすく、序列争いが起きるケースも多いです。

避けたい組み合わせの例としては以下のとおりです。

  • 支配的な男の子同士
  • 強気な女の子同士(特に避妊済)

対策としては、初対面時の距離感を重視し、対等ではなく「先住・新入り」の関係性を意識して接すること。最初の関わり方がその後を左右します。

新しい犬を迎えるタイミングは?

新しい犬を迎える最適なタイミングは、先住犬が十分に環境や生活に慣れてからです。最低でも1年以上の時間を空けるのが理想とされます。

  • 先住犬のしつけが安定している
  • 問題行動がなく、生活に余裕がある
  • 飼い主自身の時間・体力・資金に余裕がある

一緒に育てたくなる気持ちもわかりますが、焦りは禁物。迎え入れは「今がその時」と確信を持てる状態で行いましょう。

まとめ|犬の多頭飼いは準備と理解がカギ

多頭飼いは、犬にとっても飼い主にとっても素晴らしい経験となります。しかしその成功には、計画性・理解・観察力の3つの視点が不可欠です。

単なる「もう一頭欲しい」だけで始めると、犬同士のストレスや飼い主の負担が増し、結果として両者にとって不幸になってしまうこともあります。

多頭飼いは「覚悟を持って向き合うライフスタイル」であることを心に留めておきましょう。

多頭飼いを成功させるためのポイント総まとめ

成功に導くために、最低限押さえておくべきポイントを以下にまとめます。

多頭飼い成功のカギとなるポイントは、相性を見極め、ルールを明確にして快適に暮らせる環境を作ることです。

  • 犬同士の相性を慎重に見極める
  • 生活スペースやルールを明確にする
  • 飼い主がリーダーシップを発揮する
  • 犬ごとの個性に合った対応をする
  • トラブルの兆候に早く気づく

特に「公平な愛情と個別のケア」は、多頭飼いの基本中の基本です。

これから多頭飼いを考えている方へのメッセージ

多頭飼いは、犬同士の絆や飼い主との関係をより深めてくれる素晴らしい選択です。

しかしその一方で、準備・しつけ・観察・忍耐の4つが揃っていなければ、理想とはほど遠い現実に直面することもあります。

初めての多頭飼いは不安もあると思いますが、「犬の幸せは人間の配慮で守れる」という信念を持って取り組めば、きっとかけがえのない日々が待っています。

愛情と責任をもって、幸せな犬たちとの暮らしを築いていきましょう。

この記事の執筆者

nademo編集部

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編集部

新しい家族を迎えるペットファミリーにとって、欲しい情報をnademo編集部がお届けします。
「いつまでも どこまでも」必要な情報を理解するだけではなく、心もお腹も満たされるような日々のために。
&nademo(アンドナデモ)のコンセプトをもとに、飼い主さんとペットが安堵できる時間を演出します。


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