「幸運の猫」と呼ばれる、コラットという猫種について、この記事では詳しくまとめました。
日本ではそれほど馴染みはありませんが、実は500年以上もの歴史を持つ猫種です。
なかなか知られていないにもかかわらず、長い歴史を持つ猫種というだけで、興味をそそられるのではないでしょうか。
容姿・性格ともに魅力たっぷりなコラットについて、お迎えのポイントなどをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の結論
- コラットは「幸運の猫」と呼ばれているタイ原産の猫種
- ハート型の頭とシルバーの被毛がチャームポイント
- 頭がよく、おしゃべり上手なため、鳴くことも多い
- 甘えん坊で飼い主さんと過ごすのが大好きな性格
目次
コラットの特徴

コラットは、タイ北東部のコラット高原で愛されてきた猫であり、「幸運をもたらす猫」として親しまれています。
ハート型の頭は「愛」を、銀色に輝く被毛は「硬貨」を表すとされ、日本ではあまり馴染みがないものの、原産国のタイではとても縁起のよい動物として知られているのです。
毛が抜けにくいため室内飼育に適しており、ほかの猫に比べて聴覚・視覚・嗅覚が優れているといわれています。
ロシアンブルーやシャルトリューと並び、ブルーベースの毛色を持つ美しい被毛の猫種です。
マイペースで独占欲が強い
社交性がとても高い
欲求が強く鳴くこともある
とても遊び好き
その他情報
原産地 | タイ |
猫種公認団体 | CFA,FIFe,GCCF,TICA |
大きさ | 小型 |
平均寿命 | 13歳~15歳 |
なりやすい病気 | GM1ガングリオシドーシス,GM2ガングリオシドーシス,尿路結石症 |
参考価格 | 20万円前後 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | シングルコート |
毛色 | シルバー・ブルー |
毛の長さ | 短毛 |
コラットの身体的特徴
コラットは中型のセミコビー。筋肉質でしっかりとした体型が特徴です。
1番の特徴は頭の形にあります。正面もしくは上から見ると、頭の形がハート型になっているのです。ペリドットのような、美しいグリーンの瞳も人気の理由のひとつ。
体の発達ペースがゆっくりな猫種なので、毛や瞳の色が落ち着くまでに2~4年ほどかかるといわれています。
コラットのサイズ(体高・体重)
体高 | 約25cm |
体重 | 2.5kg~5kg |
コラットはとても引き締まった体型をしており、特に大きく成長しすぎることもなく全体的にコンパクトな外見です。
ですが、見た目以上にしっかりとした筋肉質な体型であるため、抱っこすると見た目よりも重たく感じることもあるでしょう。
足がやや短く体高が低めなのも特徴のひとつであり、体高は30cmにも満たないほどというのがコラットの特徴です。
コラットの毛色・被毛
コラットの毛色は、シルバーティッピングの入ったブルーグレーのみが認められています。
「ティッピング」とは、毛先だけに色がついている被毛のこと。コラットの場合は、ブルーグレーの被毛の毛先にシルバーが入っています。
被毛が銀色に輝いて見えることから硬貨を連想させることも、コラットが「幸運の猫」と呼ばれる理由のひとつです。
被毛はシングルコートの短毛種で、抜け毛は少ないといわれています。
コラットの運動能力
コラットは小柄な体型のわりに筋肉量が多く、活発な猫種です。特に若いうちは元気に遊び回るので、運動不足にならないよう室内の環境を整えてあげましょう。
キャットタワーを設置するのはもちろん、音や動きに敏感なので音が鳴るおもちゃで遊んであげるのがおすすめです。
コラットの平均寿命
コラットの平均寿命は13歳~15歳。猫全体でみても、平均的な寿命の長さだといえるでしょう。
しかしコラットは聴覚や嗅覚がほかの猫よりも優れていたり、賢くてプライドが高かったりする分、ストレスを感じやすい傾向があります。
なるべくストレスを溜め込まないよう、長時間のお留守番は避けてコミュニケーションをとりながら、愛情たっぷりに育ててあげてください。
コラットの注意したい病気
GM1ガングリオシドーシス GM2ガングリオシドーシス | 老廃物が細胞に蓄積することによって進行する致死性の神経疾患 |
尿路結石症 | 尿管や膀胱に結石ができる下部尿路疾患のひとつ |
コラットは遺伝子的に酵素が欠損し、進行性の中枢神経障害・全身骨系統疾患を起こすGM1ガングリオシドーシス。そして糖脂質が脳などに蓄積するGM2ガングリオシドーシスを発症しやすい猫種です。
生後5か月~6か月で発症することが多く、発症すると視覚障害・てんかん発作・眼振などの症状が見受けられ、最終的には死に至ります。
遺伝子検査によって発症の可能性があるかどうか確認できますが、治療は対症療法のみであり現時点で有効な治療法はありません。
遺伝子疾患ではありませんが、猫全般に多い尿路結石症(にょうろけっせきしょう)などの泌尿器系疾患も注意しておきたいポイントです。
コラットの見分け方
コラットのような、全体的に青みがかったグレーの被毛を持つ猫はほかにもおり、見分け方が難しいですよね。
特に見た目のよく似ているロシアンブルーやシャルトリューと見間違われることが多いです。コラットの一番の特徴は頭の形。ロシアンブルーは丸形ですが、コラットはハート型です。
また、瞳の色も猫種を分けるポイントのひとつ。シャルトリューはゴールドの瞳ですが、コラットの瞳はペリドットを思わせるグリーンです。迷ったときには頭と瞳を確認してみてくださいね。
コラットの性格・習性

コラットは見た目が可愛らしいのはもちろん、性格もとても魅力的な猫種です。甘えん坊で飼い主さんが大好きなコラットは、よいパートナーになってくれることでしょう。ここではコラットの性格や習性について、詳しく解説します。
人懐っこく甘えん坊で寂しがりや
社交性はあるものの、誰にでも甘えるというよりは気に入った特定の人のそばに居たがることが多いです。
寂しがりやな一面もあり、飼い主さんのあとを付いて歩く子もいるほどで、とても愛らしく感じられるでしょう。
飼い主さんと一緒に遊ぶことが大好きで、よくおしゃべりをする猫としても知られています。
頭もよいので、「お手」や「お座り」など犬のように芸を覚えることもできますよ。
頑固な一面もあり構ってくれないと鳴くことも
コラットは頑固でプライドが高い面があり、要求が通らないと大きな声で泣くこともあります。
ほかのペットとも仲良くできますが、「自分が1番!」と思っているかのような振る舞いをみせることも多く、飼い主さんとのコミュニケーションが不足すると拗ねてしまうことも。
古くから人とともに暮らしてきた歴史を持つ猫なので、飼い主さんと過ごすことが大好きなのです。
適度にコミュニケーションをとり、しつけの際は「褒めて伸ばす」を基本としましょう。
活発で遊ぶことが大好き
コラットは活発で遊び好き。特に若い頃は、元気に遊び回ります。高いところに登るのが好きなので、キャットタワーやキャットウォークを設置してあげるとよいでしょう。
賢い猫種のため、扉の開け閉めをしたりトイレの水を流したりと、ほかの猫にはないようなイタズラをする子もいます。
コラットは心身ともに成長がゆっくりであり、精神的にも落ち着きが見られるのは4歳頃です。
好奇心から思わぬ事故に招かないよう、イタズラ対策はしっかりとしておきましょう。
コラットの健康管理:平均寿命と注意したい病気、適切なケア方法

コラットは「幸せを呼ぶ猫」として知られる美しい猫種ですが、他の猫種と同様に、健康を維持するためには適切なケアと病気への理解が不可欠です。
ここでは、コラットの平均寿命、特に注意したい病気、そして日々の適切なケア方法について詳しく解説します。
コラットの平均寿命
コラットの平均寿命は一般的に13歳~15歳と言われています。
適切な飼育環境とバランスの取れた食事、そして定期的な健康管理を行うことで、この平均寿命よりも長く健康な生活を送るコラットも多く存在します。
猫全体の平均寿命と比較しても、比較的長生きする傾向にある猫種と言えるでしょう。
コラットが注意したい病気
コラットは比較的健康な猫種と言われていますが、遺伝的な素因や生活習慣によって、特定の病気にかかるリスクがあります。
GM1ガングリオシドーシス
- 概要: コラットに確認されている遺伝性の神経変性疾患です。特定の酵素が欠損しているため、神経細胞内に不要な物質が蓄積し、神経機能に障害を引き起こします。
- 症状: 生後3か月~5か月頃から、歩行のふらつき、運動失調、視覚障害、震えなどの神経症状が現れ、進行すると立つことや歩くことが困難になり、最終的には命に関わります。
- 注意点とケア:
- 遺伝子検査: 信頼できるブリーダーは、繁殖に用いる親猫に対してこの病気の遺伝子検査を行い、発症のリスクがないことを確認しています。お迎えする前に、必ず親猫の遺伝子検査の結果を確認しましょう。
- 治療法: 現在、有効な治療法は確立されていません。早期発見と対症療法が主となります。
心臓疾患(肥大型心筋症など)
- 概要: 猫に多く見られる心臓病で、特に大型の猫や一部の純血種に発生しやすい傾向があります。心臓の筋肉が異常に厚くなり、血液を全身に送り出すポンプ機能が低下します。
- 症状: 初期には無症状のことが多いですが、進行すると、呼吸が速い・苦しそう、咳をする、食欲不振、元気消失、後肢の麻痺(血栓症による)などの症状が見られることがあります。
- 注意点とケア:
- 定期的な健康診断: 特に高齢猫になったら、定期的な聴診や血液検査、必要であれば心臓のエコー検査などを受けることが早期発見につながります。
- 日頃の観察: 呼吸数や元気、食欲の変化に注意し、異常があればすぐに獣医師に相談しましょう。
腎臓病
- 概要: 猫が最もかかりやすい病気のひとつで、特に高齢猫に多く見られます。腎臓の機能が徐々に低下し、体内の老廃物を排泄できなくなります。
- 症状: 初期は無症状のことが多いですが、進行すると、飲水量が増える、おしっこの量が増える、食欲不振、体重減少、嘔吐、口臭がきつくなるなどの症状が見られます。
- 注意点とケア:
- 十分な水分摂取: 新鮮な水を常に用意し、飲水量を増やす工夫(循環式給水器の設置、ウェットフードの利用など)をしましょう。
- 定期健診: 血液検査や尿検査で早期に腎臓の状態を確認できます。
- 食事管理: 獣医師の指導のもと、腎臓に配慮した療法食を与えることが重要です。
消化器系疾患
- 概要: ストレスに敏感な猫は、環境の変化や食事内容によって胃腸のトラブルを起こしやすいことがあります。
- 症状: 嘔吐、下痢、食欲不振、便秘など。
- 注意点とケア:
- ストレス軽減: 繊細な性格のコラットには、安心して過ごせる静かな環境を整え、急な環境変化や大きな音を避けるなど、ストレスを極力与えない配慮が必要です。
- 食事管理: 急なフードの切り替えは避け、徐々に行いましょう。消化に良いフードを選ぶことも大切です。
- 毛玉対策: 被毛ケアを怠ると毛玉を飲み込み、消化器トラブルの原因となることがあります。定期的なブラッシングで抜け毛を除去しましょう。
コラットの適切なケア方法
コラットが健康で快適な生活を送るためには、日々の適切なケアが不可欠です。
バランスの取れた食事
- 高品質な総合栄養食: コラットのライフステージ(子猫、成猫、シニア)に合った、高品質な総合栄養食を与えましょう。
- 飲水量の確保: 腎臓病予防のためにも、常に新鮮な水を複数箇所に用意し、飲水量を増やす工夫をしましょう。ウェットフードの併用も有効です。
- 適正体重の維持: 肥満は万病の元です。適正な体重を維持できるよう、食事量とおやつの量を管理しましょう。
適度な運動と遊び
- 活動的な遊び: 賢く活発なコラットは、遊びを通してストレスを発散します。毎日、猫じゃらしやボールなどを使った遊びの時間を十分に確保しましょう。
- 上下運動できる環境: キャットタワーやキャットウォークなど、猫が上下運動できる環境を整えてあげると、運動不足解消になります。
- 知的好奇心の刺激: 知育玩具などを活用し、猫の知的好奇心を刺激してあげましょう。
被毛と皮膚のケア
- 定期的なブラッシング: コラットはシングルコートのため、抜け毛は比較的少ないですが、血行促進やスキンシップのために週に2~3回程度のブラッシングを推奨します。ラバーブラシや獣毛ブラシなど、皮膚への刺激が少ないブラシが適しています。
- 皮膚の観察: ブラッシングの際に、皮膚に赤み、フケ、かさぶた、しこりなどがないか確認しましょう。
歯と耳、目のケア
- 歯磨き: 歯周病予防のため、毎日または数日おきに歯磨きを行いましょう。子猫の頃から慣れさせることが重要です。
- 耳のケア: 定期的に耳の中をチェックし、汚れがあれば優しく拭き取りましょう。異臭や赤みがあれば獣医師に相談してください。
- 目のケア: 目やにが出やすい猫種ではありませんが、目元を清潔に保ち、異常がないか確認しましょう。
ストレスの少ない環境作り
- 静かで安心できる場所: コラットは繊細な性格のため、安心できる静かな隠れ家を提供することが重要です。
- 急な環境変化の回避: 引っ越しや新しいペット・家族が増えるなどの急な環境変化は、猫にとって大きなストレスになります。可能な限り段階的に慣らしていく配慮が必要です。
- 大きな音への配慮: 花火や雷などの大きな音にも敏感に反応することがあります。そうした際は、猫が安心できる場所に移動させてあげたり、毛布などで音を遮断してあげたりする工夫も有効です。
定期的な健康チェックと獣医師との連携
- 年1回の健康診断: 病気の早期発見・早期治療のためにも、最低でも年に一度は動物病院で健康診断を受けさせましょう。
- ワクチン接種と寄生虫予防: 獣医師の指示に従い、必要なワクチン接種とノミ・ダニ、フィラリアなどの寄生虫予防を徹底しましょう。
- 異変の早期発見: 日頃から愛猫の様子をよく観察し、食欲不振、元気消失、嘔吐、下痢、排泄の異常、呼吸の異変など、少しでも気になる症状があればすぐに獣医師に相談しましょう。
コラットは、その美しさと繊細さ、そして深い愛情で飼い主を魅了する猫種です。上記のような適切なケアと深い愛情を注ぐことで、コラットは健康で幸せな生活を長く送ることができるでしょう。
コラットと似ている猫種
コラットと見た目がよく似ている猫に、ロシアンブルーとシャトルシューが挙げられます。
血縁関係はないものの、被毛の色やパッと見た体型などが似ているので、同じ猫種もしくは親戚だと思ってしまうこともあるかもしれません。
ここでは、ロシアンブルーとシャルトリューの違いについてご紹介します。
ロシアンブルー

ロシアンブルーは名前のとおりロシア原産の猫。毛の色がコラットとよく似ており、見間違いやすい猫種のひとつです。
アッシュブルーの美しい被毛とグリーンの瞳を持ち、「犬のよう」と例えられるほど人懐っこく飼い主さんに従順。
鳴き声が少なく「ボイスレスキャット」とも呼ばれており、集合住宅でもお迎えしやすいといえるでしょう。
活発で甘えたがりな性格
飼い主に忠実で懐きやすい
ほとんど鳴かない
運動量は平均以上に多い
その他情報
原産地 | ロシア |
猫種公認団体 | CFA,FIFe,GCCF,TICA |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 10歳~13歳 |
なりやすい病気 | 尿路結石症,尿毒症,関節疾患,糖尿病 |
参考価格 | 10万円~35万円 |
被毛
抜け毛 | 少ない |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ブルー,ブルーポイント,ホワイト,ブラック |
毛の長さ | 短毛 |
シャルトリュー

シャトルリューは、フランス原産の猫種。「フランスの笑う猫」「フランスの宝」とも呼ばれ、元フランス大統領にも可愛がられてきた猫です。
ブルーウールのふわふわとした毛並みが美しく、ゴールド・オレンジ色の瞳を持ちます。頬には丸みがあり、まるで微笑んでいるような口元がチャームポイント。
シャトルリューもまた「犬のよう」と例えられることが多く、賢くてしつけもしやすいといわれています。
飼い主さんに忠実で従順
社交性は平均的で懐く
あまり鳴くことはない
活発で運動好き
その他情報
原産地 | フランス |
猫種公認団体 | CFA,FIFe,GCCF |
大きさ | 中型 |
平均寿命 | 12歳~15歳 |
なりやすい病気 | 多発性嚢胞腎,尿路結石症 |
参考価格 | 20万円前後 |
被毛
抜け毛 | 多い |
毛質 | ダブルコート |
毛色 | ブルー・グレー |
毛の長さ | 短毛 |
コラットの生体価格とお迎え方法

コラットをお迎えする際の平均価格は20万円前後。ほかの猫種と比べても高額すぎることはなく、平均的もしくは少し安価だといえます。価格は決して高額ではないものの、出会える確率は高いとはいえません。
歴史の古い猫ですが、日本のペットショップで見かける機会は少なく、確実に出会いたいなら専門のブリーダーを訪ねるのがおすすめ。しかし、ブリーダーも決して多くはないので、早めに連絡を取って予約をするのがよいでしょう。
この価格は、親猫の血統、ショーでの実績(チャンピオン歴)、健康状態、子猫の毛色や性別、そしてブリーダーの評価などによって変動します。
特に、遺伝性疾患であるGM1ガングリオシドーシスの遺伝子検査をクリアしている親猫から生まれた子猫は、安心して迎えられるため、価格が高くなる傾向があります。
ブリーダーからお迎えする
コラットをお迎えする最も一般的な方法は、専門のブリーダーから直接譲り受けることです。
メリット
- 血統や親猫の健康状態、飼育環境が確認できる: 信頼できるブリーダーは、親猫の健康状態や遺伝子検査の結果、子猫が育った環境を公開しています。これにより、将来的な病気のリスクや、親猫の性格から子猫の気質を予測しやすくなります。健全な繁殖を行っているかを確認できるため、安心して子猫をお迎えできます。
- 専門的な知識とサポートが受けられる: ブリーダーは、コラットの特性や飼育に関する豊富な知識を持っています。お迎え後のしつけ、食事、健康管理について具体的なアドバイスや継続的なサポートを受けることができるため、初めてコラットを飼う方でも安心です。
- 社会化が進んでいる場合がある: 優良なブリーダーは、子猫の社会化にも力を入れています。人間や他の猫との適切な交流を通じて、子猫が新しい環境にスムーズに順応できるよう配慮されています。
デメリット
- 選択肢が少ない場合がある: コラットのブリーダーは数が少なく、希望するタイミングで子猫が生まれていない場合があります。そのため、お迎えまで時間がかかることや、特定の性別や毛色の子を選ぶのが難しいことがあります。
- 価格が高い傾向にある: 健全な繁殖と手厚い飼育にはコストがかかるため、他のルートに比べて生体価格が高くなる傾向があります。
- 遠方まで出向く必要がある場合がある: 近所に希望するブリーダーがいない場合、遠方まで足を運ぶ必要があるかもしれません。
ペットショップからお迎えする
ペットショップでコラットと出会える機会は非常に稀ですが、可能性はゼロではありません。
メリット
- 子猫に直接会える、購入しやすい: 店頭で実際に子猫の様子を見て、触れ合うことができます。気に入ればすぐに連れて帰れる手軽さがあります。
- さまざまな用品も同時に揃えられる: フードやケージ、おもちゃなど、必要な飼育用品をその場で一緒に購入できるため、手間が省けます。
デメリット
- 情報が限定的である場合がある: 親猫の血統や健康状態、子猫が生まれた環境に関する情報が十分に得られないことがあります。流通経路が複雑な場合もあり、子猫の詳しい履歴が不明なケースも考えられます。
- 社会化が不足している可能性がある: 多くの猫が短期間で入れ替わる環境のため、十分な社会化が行われていない場合があります。新しい環境への適応に時間がかかったり、ストレスを抱えやすかったりする可能性も考慮しましょう。
- ストレスを受けやすい環境: 不特定多数の人が訪れる環境や、他の動物との接触が多いことで、猫がストレスを感じ体調を崩しやすいこともあります。
保護施設・里親募集からお迎えする
保護されたコラットとの出会いは非常に稀ですが、もし巡り会えれば、新たな命を救うという素晴らしい選択肢になります。
メリット
- 社会貢献につながる: 飼い主のいない猫に新しい家庭を与えることで、殺処分を減らし、命を救うという大きな社会貢献になります。
- 成猫の落ち着いた性格の子が多い: 子猫だけでなく、成猫や老猫も多く保護されています。成猫の場合、性格がある程度確立しているため、家庭のライフスタイルに合った子を選びやすいです。しつけがある程度入っている子もいるため、初めて猫を飼う方でも安心できる場合があります。
- 費用が抑えられる場合がある: 生体代は無料か、譲渡費用(医療費や登録費など)が数千円~数万円程度で済むことが多く、経済的な負担を抑えられます。
デメリット
- 出会いの機会が非常に少ない: コラットが保護されることは滅多にないため、出会いの機会は極めて稀です。長期的に待つ覚悟が必要になります。
- 譲渡条件が厳しい場合がある: 保護施設によっては、猫が二度と辛い思いをしないよう、非常に厳しい譲渡条件(飼育経験、経済状況、住環境など)を設けていることがあります。
- 過去の経験による問題行動がある場合がある: 過去に虐待やネグレクトを受けていた猫の場合、人間不信や特定のトラウマを抱えていることがあります。問題行動の改善には、専門的な知識と根気強いしつけが必要になる場合があります。
コラットの飼い方

容姿も性格も魅力たっぷりなコラット。ここまでの内容を通して「コラットと暮らしてみたい」と感じた人も多いのではないでしょうか。
ロシアンブルーほどに人気のある猫種ではないため、なかなか簡単にお迎えできることはないでしょうが、それでも1度知った魅力は忘れられません。
ここでは、コラットと暮らす際のポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
遊びや運動ができる環境を整える

思っている以上に筋肉質で運動が大好きなコラットには、次のようなポイントをおさえて遊んであげると良いです。
飼い主さんと一緒に過ごすのが大好きなので、おもちゃで一緒に遊んであげると喜びます。ひとりで遊ばせるだけでなく、猫じゃらしなどで遊んであげるのもおすすめです。
おもちゃ遊びの基本は狩猟させることで、おもちゃを獲物だと思って追うため、遊んだ後には狩猟欲を満たすためにおやつを与えると良いです。
並行運動だけではなく、キャットタワーを使った上下運動もおすすめですよ。
脱走や水場への侵入対策をしておく
扉の開閉ができる子もいるので、脱走や水場への侵入には注意が必要です。
目を離した隙に家の外へ出てしまった場合、縄張りの外へ出てしまうと自力で帰って来れなくなってしまいます。
また、お風呂場に入ってしまうと溜め種をしていた際は、溺れてしまう可能性も。扉には施錠をする、お風呂は溜め湯をしないなど工夫をし、事故を防止しましょう。
壊れやすいものや誤食に繋がるものは片付けておく

コラットはイタズラ好きな一面を持ち合わせている猫種なので、家の中にあるさまざまなものに興味を惹かれてしまいます。
それが口に入れてはいけないものだと認識するのは難しく、口に入れて誤飲してしまうことがあるのです。
誤飲による思わぬ怪我やトラブルを防止するためにも、壊れやすいものや誤飲に繋がりそうなものを放置しないことが大事。
特に輪ゴムやボタンなど小物類を飲み込みやすいので、使い終わったら出しっぱなしにせず、すぐ片付けることを心がけましょう。
適度なコミュニケーションを心がける
コラットは古くから人間と暮らしてきた歴史を持ち、人とのコミュニケーションを好みます。ニャオニャオと話しかけてくることもあり、おしゃべり好きな一面も。
ずっと遊び相手をするのは飼い主さんにとっても負担になりますが、適度にコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
ワガママや要求鳴きなどの場合には対応しない、ということも同時に大切なポイントです。
しつけは褒めながら行う

コラットは頭がよい分、プライドが高い一面がありますので、賢いのでしつけ自体は難しくありませんが、叱ってしつけるのは向いていません。
上手にできたときや、いい子にしていられたときにたっぷりと褒めてあげながらしつけを行いましょう。
特に猫は犬ほどのトレーニングができないため、危険なことは一言「ダメ!」「コラ!」とだけ発すると良いです。
基本的に猫に対しては徹底したしつけは難しく、隠したり触れられないようにするなど、対策することが大切です。
フードはライフステージに合わせて選ぶ

猫はライフステージによって必要とするエネルギーの量が違いますので、全年齢で同じキャットフードを与え続けるのは理想的ではありません。
そのため毎日与えるキャットフードは、ライフステージや目的に合わせて選ぶことが大切です。
毎日の主食には総合栄養食などを基本として、子猫用や成猫用、シニア猫用と成長に合わせてフードを切り替えましょう。
キャットフードは肉食動物である猫の特性にあわせて、高タンパク質なキャットフードを選ぶというのがおすすめです。
肥満にならないよう食事管理は徹底する

肥満にならないよう、体重・食事の管理は重要です。ブラッシングの際などに体に触れて、体型を確認しましょう。
毎日の食事には、フードと水だけで必要な栄養を摂取できる総合栄養食がおすすめです。
年齢など成長段階に合わせてフードを切り替え、適切な量の食事を与えましょう。肥満は万病のもととなるため、日々運動の習慣をつけて健康的な体型をキープしてください。
活動係数
愛犬の1日あたりのフードの量
g
2回に分けて与える場合 g/1回
3回に分けて与える場合 g/1回
4回に分けて与える場合 g/1回
愛犬の1日あたりに必要なカロリー
kcal
コラットにおすすめのキャットフード・アイテム
コラットの誕生の歴史

コラットは、タイ北東部のコラット高原。500年ほど前のアユタヤ王朝の時代から存在しているといわれており、当時の書物や絵画にもその姿が描かれています。
書物・絵画に描かれた姿は現在とほぼ変わりがなく、人の手をほとんど加えずに土着の純血種として容姿を保ち続けてきたことが伺えます。
コラットは「幸運の猫」と呼ばれていることから、結婚の贈り物として用いられ、長い間金銭で売買されることはありませんでした。
19世紀の終わり頃、イギリスに輸入されキャットショーに出ましたが、当時はシャムのカラーバリエーションとして紹介されたため、あまり注目を集めることはありませんでした。
その後、1959年にアメリカに輸入され、1965年にはCFAで猫種として公認。1975年にはイギリスの登録団体GCCFにも登録されています。
コラットの理解度チェック
この記事の執筆者
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